労災保険特別加入者の給付基礎日額の選択の幅が広がります!

平成25年9月より労災保険の特別加入者の給付基礎日額の選択の幅が広がります!労災保険は、通常労働者の業務上、通勤による災害に対して保険給付を行いますが、業務上労働者と同じように業務に従事する事業主は、労災保険に特別に加入することができます。特別加入できるのは、中小企業を経営する「中小企業事業主」、労働者を全く使用しない「一人親方」、海外に出向させる「海外派遣者」などです。

 

特別加入者に対する保険給付額は、「給付基礎日額」によって算出します。勿論、治療費は全額労災から治療を受けますので、給付基礎日額は関係有りません。給付基礎日額が影響するのは、休業補償などの給付です。ちなみに休業補償の場合、給付基礎日額×0.8が1日あたりの補償額で、この給付基礎日額が低ければ、休業補償の1日分も低くなります。

 

保険料は、加入者が選択した「給付基礎日額」×365日×労災保険料率で計算されます。よって給付基礎日額が高い金額を選択すれば、当然保険料も高くなります。保険料率はその業種によって異なります。この9月からは、この給付基礎日額がこれまで3,500円から20,000円だったのが追加で22,000円、24,000円、25,000円の選択肢が増えました。

 

例えば運送業を営む社長が労災保険に特別加入する場合の保険料は

給付基礎日額を10,000円を選択した場合は、10,000円×365日×9/1,000=32,850円(年間保険料)

 

もし、仕事中に怪我をした場合、治療費は無料、休業1日あたり給付基礎日額(10,000円)×0.8=8,000円が1日あたりの休業補償で給付されます。勿論、他の損害保険との調整は原則かかりません。休業4日目から支給されます。また、社長ですので通常役員報酬は減額にはなりませんが、この休業補償は役員報酬が満額支給されても休業補償給付は支給されます。

 

労災の特別加入には労働保険事務組合に加入しなければなりません。当事務所でも対応できます。是非、ご相談下さい。詳しくご説明させて頂きます。